住み慣れた環境で健康・快適な生活を実現する
近畿大学 理工学部 建築学科
建築環境系建築環境システム研究室
岩前 篤 教授
【快適性について】
エコリフォームが如何に快適かをお伝えするには、まず私自身の経験をここで紹介することが一番良い方法でしょう。
以前、冬は朝起きられないほど寝室が寒かったのですが、エコリフォーム後は外がいくら寒くても室温が10度以下にはならず、朝目覚めてパジャマのまま洗面などに行き、そのままで食事ができます。
前日の熱が残っているので暖房もいらず、寒い時は使う部屋も限られていましたが、家全体が広く使えるようになりました。寒がりの私も冬がすごく過ごしやすくなり、ストレスが減ったのが非常に大きいと思います。
また、自分の家だけ暖かくすると家にこもりがちで、社会性が乏しくなることを懸念される人もいますが実は逆で、家の中が寒いと外へ出て行く気にもならないんですが、今は身体が温かいので、むしろ外へ出るようになりました。エコリフォームが進むと社会性はむしろ高くなるのではないでしょうか。
このように、エコリフォームをすると家の中の温度が大きく変わりますのでとても暮らし易くなります。
【健康について】
また専門家の間ではエコリフォームで医療費を削減できるという仮説も考えられています。データによると日本では人は寒いときに亡くなりやすいことがわかっています。多くの病気による死亡や、窒息や転倒・転落の事故なども冬が多く、冬の寒さが身体を弱らせている証拠だと言えます。
住宅の断熱レベルの高いアメリカなどはこの季節差が少なく平準化していることから、まだ確証はありませんが、家を暖かくすれば病気・けがの発生が減り、医療費削減にもなるのではと考えられるわけです。
【住み慣れた環境をリフォームする】
国はCO2の排出削減において、国全体の排出量の13%を占める住宅におけるエネルギー消費を抑えるために、住宅自体を省CO2の望めるタイプに換えていきたい訳ですが、新築住宅だけでは足らないので、既存の住宅に手を入れる「リフォーム」をクローズアップしているわけです。ですので、リフォームに関する補助金や減税などの措置をとっています。住み慣れた空間を快適にリフォームできるバックボーンがあるわけです。

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